遺品整理のお値段は?
今回、色々頑張った結果 +70,000円でした
亡くなった直後、
実母の勧めと協力を得て、夫の身につけていたものは全て処分しました
(地域の可燃物に出したので、無料です)
しかし書斎には、机と椅子、膨大な本、PC、テレビ、アルバムなどがありました
片付けなくてはと思いながら、書斎には入れませんでした
夫を構成していたものを片付けるのは、本当に夫がいなくなってしまう気がしたからです
遺品の種類
七回忌に当たり
昨年自身が病気をしたことが大きかったと思います
遺品も種類によって処分の方法が違います
もし処分の仕方に困っている方がいらっしゃるなら、お役に立てれば幸いです
これが夫にできる最後のことかなと思い、夏が来る前に終わらせるつもりで始めました
(体力的に猛暑は辛いので、気候が優しい時期に設定しました)
大型家具
大型の机と椅子、アルミのラック、本棚や引き出しなどを処分
中古品買取サービスを利用しました
コツは空にしてきれいに拭き上げておくことだと思います
日程を決め、夫の机や本棚など12点を見積もってもらいました
買取額が10点で約3,000円
引取料が2点必要で約15,000円(机 婚礼ダンス)
相殺しますと12,000円の手出しです
わたしひとりでは到底2階から下ろせないので、お願いしました
1時間のうちにいらないものを引き取ってもらう早さや
男性2人分の力仕事の人件費など考えますと、妥当だと考えました
これでわたしの大きな家具はシングルベッドとソファだけとなりました
(引き出しなどの収納家具はすべて処分しました)
本
ブックオフにお願いしました
1.ネットから買い取りのページへ
2.段ボールは自分で準備して梱包
3.日にちを指定し佐川急便が持っていってくれます
4.数日中に査定がメールで届きます
何箱出したかもう覚えていないのですが、
とにかく強めのダンボールをスーパーからいただいて腰痛と戦いながらコツコツと処分しました
古い本ばかりでしたのでほぼ買値はつきませんでしたが、
手出しはありません
楽器
夫はギターが好きでした
しかしもうそれを奏でる人はおらず、楽器店に持って行きました
ギターを購入した楽器店に持ち込みますと、引き取っていただけるとのこと
写真を撮られてものの数分で80,000円の値段もつきました
もともと、どなたかが使ってくださればそれで良かったので
思いがけず、値段がつき、それで今後の遺品整理代に当てようと思いました
家電やPC、携帯電話
テレビ
テレビはリサイクルゴミです
画面の大きさに応じてお金がかかります
夫のテレビは40型でしたので5,000円くらいでした(現金払い)
購入したヤマダ電機に車に積んで持っていきました
(予約やレシートなどはいりません)
PC
ノート型
ハードディスクを壊して市の指定のボックスに入れて終了です(無料)
大きなデスクトップやハードディスク
車に積んで予約してパソコンショップに持って行きました
夫が亡くなって数年たち、電源を入れても全く起動せず壊れていると診断で
データ消去などの手数料はかかりませんでした
カメラ
カメラはデジカメが7台ありました
1.電話はフリーダイヤルで、売りたいものの品番をオペレーターに伝えます
2.後日指定した日にちに、クロネコヤマトが段ボールと伝票を持ってやってきます
3.玄関でその中に品物をいれるだけです
梱包はクロネコヤマトが玄関先でやってくれますし、伝票も書く必要はありません
強いて言うところがあるとするなら、査定に時間は1週間ほどかかります
しかし、かなり古いものでしたが約15,000円の値段がつき、銀行振込で入金されました
携帯電話
i-phoneは、初期化してAppleに引き取ってもらいました(7,000円のappleカードがメールに届く)
アルバム
義母はマメな人で、夫が生まれた時から結婚するまでの写真、成績表、卒業証書など
全て大事に取っていて、それを結婚を機会に持たせてくれました
義母は亡くなり、わたしが処分することとなりました
1ページずつめくってみますと、義母がどれだけ大切に夫を育てたかがわかります
当然、ゴミには出す気にならず、いろいろ考えてお焚き上げすることにしました
このサービスには本当に感謝していてホッとしました
わたしも今の年齢になって、義母の子どもへの気持ちがわかり胸に迫るものがありました
あちらで2人でアルバムを見ながら楽しくお喋りしているのではないでしょうか
外貨
夫は海外出張が度々ありました
当時はまだ現金も使う時代でしたので、余ったコインがありました
地方に住んでいると、簡単に外貨コインを円に換金はできません
しかし最近の海外からの旅行客の増加で
主要な国の外貨コインが空港で換金できるようになりました
わたしは交通系のカードにチャージしました(総額10,000円弱です)
あと対応していない外貨は
空港内にあるユニセフに募金として寄付しました
これも総額10,000円くらいでしょうか
募金はいいことだなと思い、気持ちもスッキリしました
無理をしない
遺品整理は無理をしないことだと思います
できれば故人を知っている人とあれこれ喋りながら片付けることをおすすめします
わたしはひとりでしましたが、それには理由がありました
子どもは父親の死を深く悲しんで
何年経っても納骨堂に行きたがらないからです
子どもの気持ちの整理がつくまで待っていては
わたしがこの世を去る日が着々と近づきます
案外冗談では済まないもので、昨年の病気といい
そもそも明日の命の保証など誰にもありません
そういうことで、ひとりで始めました
どうしても手が付けられないというときにはプロの手を借りるのもいいと思います
お金で解決できるものは、そちらのほうが心理的に断然ラクだと思います
遺品を片付けてわかったこと
「人は死ねばゴミになる」という書籍を書かれた人がいました(伊藤栄樹氏)
なかなか衝撃的なタイトルですが、読めば筆者の凄みが伝わってきます
また、若くして亡くなった金子哲雄氏は「僕の死に方」という著書の中で
奥様のことを心配し、残したものはハードディスク2台のみという
徹底的にご自分の人生の後片付けをされた方でした
死に方はその人の生きざまと同じ、ともいいます
その人が残した物は、その人を表すものだと思います
病気でだんだんと奪われていく自由、終わりに近づく恐怖が増す中
夫はふらりと書斎に行くことがありました
書斎には夫が健康だった頃の
どこにでも行けるパスポートやスーツケース、自身の研究成果、美しい響きのギターがありました
それは当時夫が生きているという証でもあり、慰める大切なものでした
所有していた膨大な物をまとめながら夫を深く偲び、
腰痛と戦い
お金にはならなくていいんだから、といいながらも、
査定の日にはその金額が気になるという浅いましい気持ちを諌め
もうあちら側にいる義母に、理解が足りなかったと反省し
遺品整理は様々な気持ちを教えてくれました
新婚の頃のお互いが交わした気恥ずかしくなるようなカードを
夫は大事に保管していて、
「結婚生活で変わったのは君の方なんじゃない?」となかなか痛いところを突いてきます
夫を構成してきたものを処分し、がらんどうになった書斎に少しだけ泣いて
「さあ、これからは今の自分のために大事に時間を使おう」
物を片付けて向き合って初めて味わった気持ちが
夫からの贈り物でした
物はなくなっても、夫とはこれからも一緒に歩んで行くのだと思います
覚書
売れた値段合計 102,000円
処分費用合計 32,000円
差し引き +70,000円
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