今日も明日も、新しいことに挑戦できる心を持っていたい
本との出会いがくれた気づき

本を読むのが好きで、よく図書館で借りるのですが、今回は久しぶりに購入しました。
理由は、その著者の生き方に強く心を動かされたからです。
「経験にムダなことはない」──そんな言葉を体現しているのが、高知で家庭農園を営む80歳の女性、ひろちゃんです。
YouTubeチャンネル「ひろちゃん農園」は登録者30万人。
わたしも動画を見ながら「よく働く方だなあ」と感心していました。
けれど、著書を読むと、農業だけでなく、さまざまな職業や経験を経て今に至ることを知り、驚きました。
高齢者=厄介者? そんな偏見を変える生き方

現代では「高齢者=社会の負担」と捉えられがちです。
医療費や介護、運転事故など、マイナスな話題が多い中で、
努力を重ね、社会に貢献してきた方々の輝きが見えにくくなっています。
ひろちゃんは、80年間の経験をすべて「今の生き方」に結びつけ、
まるで人生のすべてを再利用しているようでした。
それは、まさに「経験が資産になる生き方」だと感じました。
夢中になれることがある幸せ

著書の中で印象的だったのは、「明日は何をしようかなと思って眠りにつく」という言葉。
80歳になっても、明日を楽しみにできる。その感性に心を打たれました。
農作物を育てる毎日は、天候や土、苗の状態など変化の連続です。
自然は思いどおりにならないからこそ、毎日が工夫の積み重ね。
その中にこそ、生きる手応えがあるのかもしれません。
幸せになるための3つの資本

著書を読み進めるうちに、ひろちゃんは「幸せの3つの資本」をすべて持っている方だと気づきました。
① 金融資本
若い頃から資格を取り、経済的に自立。
息子たちに頼らず、ひとりで生きていける基盤を築いています。
② 人的資本
農業や花の栽培、その他の仕事も経験。
失敗も成功もすべて糧にし、柔軟で明るい人柄が魅力です。
③ 社会的資本
母として、祖母として、地域の一員として。
人とのつながりを大切にし、信頼を築いてきました。
この3つをバランスよく育ててきたからこそ、今の幸福感があるのだと思います。
楽しみながら、人の役に立つ

ひろちゃんは「役割を楽しむ達人」です。
どんな仕事も笑顔でこなし、その結果として人の役に立っている。
農作業着の姿は、まさに“田舎のおばあちゃん”ですが、
現代人が失いつつある本当の豊かさを、すべて手にしています。
SNSとの距離感を見直す

ひとり暮らしになってから、X(旧Twitter)やInstagramを眺めて過ごす時間が増えました。
タワーマンションの夜景、豪華な食事、眩しい日常──。
どれもきれいだけれど、見ているだけでは心は満たされません。
それは「体験していないから」。
他人のキラキラより、自分の足で感じた時間のほうが、ずっと豊かだと気づきました。
今では、Xは緊急情報の確認だけ、
インスタは美容院の予約のやり取りだけ。
そしてYouTubeでは「ひろちゃん農園」を観るのが日課になりました。
明日は何をしようかな

「明日が楽しみ」と言える人は、幸せです。
最近、デザインの勉強を始めて、世界が少し広がったように思います。
わたしも、日々の小さなことを楽しみにできる暮らしを続けたいと思います。
明日もまた、新しいことに挑戦できるように。


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